開咬(前歯が閉じない)
開咬とは
開咬とは、奥歯が噛み合った時でも上の前歯と下の前歯が閉じない状態のことで、「オープンバイト」と呼ばれることもあります。幼い頃からの舌の突出癖や指しゃぶり、口呼吸などが原因となることが多いです。
開咬は、前歯で蕎麦などが噛み切れないため胃腸への負担が大きくなったり、常に口が開いていることで口呼吸による弊害(口内の乾燥による虫歯や口臭の原因、ウィルス感染など)が出ることがあります。
また、滑舌が悪くなり、サ行やタ行などの発音がしにくい傾向があります。
開咬の治療例
前歯が閉じない嚙み合わせを気にして、来院された患者さんです。舌の突出癖もあり、矯正治療と共に、舌のトレーニング:MFT(口腔筋機能療法)も行う必要がありました。歯並びに影響がある習癖はきちんと改善しないと、治療後に後戻りが起きてしまいます。地道なトレーニングですが、しっかり効果がありますので、来院時とお家で頑張っていただきます。
矯正治療前後の写真
治療前
治療後
矯正治療の結果
無理に口を閉じた時に起きる口元の突出感や、オトガイ部(顎)の緊張がなくなり、自然で優しい顔立ちになりました。舌のトレーニングは保定期間中もしっかり行っていただきました。
バランス良い口元・歪みのないフェイスラインになりました
【治療の詳細】
- 主訴:前歯で咬めない
- 診断名・症状:骨格性開咬、前歯部開咬、上下前歯の唇側傾斜、舌突出癖、上顎側歯の狭窄、軽度の叢生、上下口唇の突出、アデノイドが大きい等
- 年齢:25歳
- 治療に用いた主な装置:マルチブラケット装置(スタンダードエッジワイズ<.018″×.025″>)、舌訓練、保定装置
- 抜歯部位:上下左右第一小臼歯
- 治療期間及び回数:21か月・月1回程度通院、保定約2年・保定期間で7回通院
- 治療費概算(自費):1,111,000円(税込)
- 検査診断44,000円(税込)
- 装置(保定装置を含む)935,000円(税込)(20回分割可)
- 毎回の処置 5,500円(税込)
- リスク・副作用:歯根吸収、変色、歯肉退縮、歯間鼓形空隙の開大(ブラックトライアングルの出現)、骨性癒着等